Classici giapponesi con furigana
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かきのたね
柿の種
寺田 寅彦
Leggi 柿の種 (かきのたね) di 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 70.202 caratteri · 139 schermate
曙町より(六)
おもしろいことには、その円錐形のひびわれを、毎日のように顕徴鏡でのぞいて見ていると、それがだんだんに大きなものに思われて来て、今では、ちょっとした小山のような感じがする。
そうしてその山の高さを測ったり、斜面の尾根や谿谷を数えたりしていると、それがますます大きなものに見えて来るのである。
実際のこの山の高さは一分の三十分の一よりも小さなものに過ぎない。
この調べが進めば、僕は、ひびを見ただけで、直径幾ミリの球が、いくらの速度で衝突したかを言いあてることができるであろうと思う。
それを当てたらなんの役に立つかと聞かれると少し困るが、しかし、この話が、何か君の俳諧哲学の参考にならば幸いである。
今まで、まだやっと二、三百枚のガラス板しかこわしていないが、少なくも二、三千枚ぐらいはこわしてみなければなるまいと思っている。
粟一粒秋三界を蔵しけり(昭和六年十一月、渋柿)
曙町より(六)
小宮君は葡萄一株拾ったそうだが、僕は小鳥を一羽拾った。
このあいだかなり寒かった朝、日の当たった縁側に一羽のカナリヤが来て、丸くふくれ上がって、縁の端の敷居につかまっていた。