Classici giapponesi con furigana
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かき
柿
山本 周五郎
Leggi 柿 (かき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.565 caratteri · 25 schermate
「ふふふふ顔色が悪いぞ」
あくる日、城中へ登ってから、午過ぎまで辰之助の顔を見なかった兵馬は、退出する少し前にようやく休息所で出会った。……果して彼は蒼白い重苦しげな顔をしていた。
「なにしろ、少し飲み過ぎたよ」
「昨夜はばかに調子よくやったからな、己はまたなにか話があるので、元気づけに飲みでもするのかと思ったくらいだ」
「うん、少し話もあったのだが」
「矢張りそうか」
兵馬は微笑しながら、
「そんならどうだ、今夜またちょっと家へ寄らないか、聞くべき事があるなら己も早い方がいい、寄るなら待っているが」
「寄るとすぐに酒だからな」
「それでは酒抜きにしよう、ゆうべは折角支度をした食事が無駄になったと云って小房のやつ悄気ていた、今夜は飯だけにしよう」
「それが当にならぬから」
「ばかなことを、己だってそう毎晩やりはしないよ、では待っているぞ」
辰之助は暫く考えていたが、
「では寄ろう、然し今日は少し御用がたてこんでいるから退出が遅れるかも知れぬぞ」
「いいとも、その代り飯を食わずに来るんだぞ、支度をして待っているからな」
そう云って別れた。
――これでいよいよ話が決る。
兵馬はそう思って心が軽くなった。