Classici giapponesi con furigana
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えいぞうのし
栄蔵の死
宮本 百合子
Leggi 栄蔵の死 (えいぞうのし) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 38.295 caratteri · 77 schermate
「え? 腰の骨が膿んだ。
まあまあ、どうしたのやろ、
あかんえなあ。
そいで何どすか、切開でもした様だっか。
「うん先月の十一日に切ったそうや。
もう一月やな。
そいに、何故、もっと早う云うて来んのやろ。
何と思うて、今まで、延ばしよったんか、そいやから彼の娘、いつもいつも抜けや云われるんや。
「ほんにまあ、どうしたんやろか。
去年の『厄』は無事にすんださかい安心しとったになあ、方角でも悪いんやろか、気がつかなんだが。
「そんな、阿房な事あるもんか、
でも、わしに来い云うてんやが、実際困って仕舞うなあ。
第一行く金からしてあらへん。
少しばかりの金の事で、度々辛い目にも会っては居ても、親身の娘の病気となると、余計に、ふだん、欲しくない金も欲しくなった。
貧亡しても、コンミッションで喜ばれるよりええと云って、空元気をつける栄蔵も、お節の心が今となって、しみじみ味わわれた。嫁入りの時作った小紋の重ねだの、八二重の羽織などにかけた金が今あったらと、今手元にあったら、買って仕舞わないものでもないほど、金の光が恋しかった。
「そいでもな。
お節は、沈んだ声で、うつむいて、ひろげた手紙を巻きながら重く口を開いた。