Classici giapponesi con furigana
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くわのきものがたり
桑の木物語
山本 周五郎
Leggi 桑の木物語 (くわのきものがたり) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.815 caratteri · 79 schermate
校長は相良税所という名で、身分は中老、しらが頭のごく温厚なひとであった。教官たちも怒りっぽいのと、妙に四角ばっているのが眼障りなくらいで、まずたいしたことはないと思ったのであるが、なかに一人とんでもないやつがいた。
そいつは花田欣弥などという、いやに優しいみたような、思わせぶりな名まえだし、色の白い眉の濃い、なかなかの美男子でもあった。ところがそれがくわせ者であった。学堂へ通学し始めてから三日めに、彼は悠二郎を廊下へ坐らせ、拳骨でこつんと額をこづいた。
五日めには濡縁のうえへ坐らされた。それはごつごつした木の丸いのを並べた縁側で、坐ると向う脛の骨がごりごりして、今にも骨がおっぴしょれるかと思われ、痛さのあまりしまいには眼がちらくらしてきた。――こんちきしょうと歯をくいしばり、とうとう「よし」と云われるまで我慢しとおしたけれど、恨み骨髄に徹し、いつかきっとこの返報をしてやる、と、心のうちに誓いを立てた。……それからも庭へはだしで立たされたり、残されたり、毎日なにか罰をくわされ、隔日にいちどは例の濡縁に坐らされた。
それは入学して三十日ばかり経ったある日のことだが、授業が終って帰ろうとすると、花田先生が彼に「残っていろ」