Classici giapponesi con furigana
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おけはざまのかっせん
桶狭間合戦
菊池 寛
Leggi 桶狭間合戦 (おけはざまのかっせん) di 菊池 寛 (きくちかん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.784 caratteri · 26 schermate
唯見血痕紅紋纈
笠寺の山路ゆすりしゆふたちの
あめの下にもかゝりけるかな
これは幕末の井上文雄の歌である。
信長等が予想して居た通りに義元、頻々たる勝報に心喜んで附近の祠官、僧侶がお祝の酒肴を取そろえて来たのに気をよくして酒宴をもよおして居た。
此時の義元の軍装は、赤地の錦の直垂、胸白の具足、八竜打った五枚冑を戴き、松倉郷、大左文字の太刀脇差を帯びて居た。この大左文字はすぐに信長に分捕られた上にその銘に、表には永禄三年五月十九日義元討捕刻彼所持刀、裏には織田尾張守信長と刻込まれて仕舞った。義元の酒宴酣である頃信長の兵は田楽狭間を真下に見る太子ヶ根の丘に在った。田楽狭間は桶狭間へ通ずる一本道の他は両側共に山で囲まれて居る。こうなると義元は袋のなかの鼠である。丘上で信長馬から下りて斬り込むかと議すると森可成馬のまま馳せ下るがよろしいと答えたが、丁度昼頃になって風雨がやや静ったのを見計って、一度にどっと斬り込んだ。義元の本営では、まさか信長がこの様な不意に出ようとは想って居ないので、味方同志の争が起った位に最初は考えて居たが、騒は益々大きくなる計りである。