Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
うめづしえんおうでん
梅津只円翁伝
杉山 萠円
Leggi 梅津只円翁伝 (うめづしえんおうでん) di 杉山 萠円 (すぎやまほうえん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 65.582 caratteri · 130 schermate
「名乗れ名乗れと責めかけられ」
と畠山が景清を橋がかりへ追込む時の如き、二人とも満面夕立のような汗が烏帽子際から滴り落ちるのであった。
揚幕を背にした景清の利彦氏は真赤に上気して、血走った眼を互い違いにシカメつつ流れ込む汗に眩まされまいとしている真剣な努力が見物人によくわかった。これに対して畠山に扮した梅津昌吉氏は真青になったまま、イクラ汗が眼に流れ込んでも瞬き一つしない。爛々と剥き出した眼光でハッタと景清を睨み据えたまま引返して舞台に入り、
「言語道断」
と云った。その勢いのモノスゴかったこと。
「今日のような『大仏供養』を見た事がない」
と楽屋で老人連が口を極めて賞讃したのに対し翁はタッタ一言、
「ウフフ。面白かったのう」
と微笑した。昌吉氏はズット離れた処で装束を脱ぎながら、
「汗が眼に這入って困りましたが、橋がかりに這入ると向うの幕の間から先生の片眼がチラリと見えました。それなりけり気が遠うなって、何もかもわからんようになりました」
と云って皆を笑わせていた。
◇
或る時中庄の只圓翁の舞台で催された月並能で、大賀小次郎という人が何かしら大ものを舞った。