Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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もみノきはのこった

樅ノ木は残った

山本 周五郎

Leggi 樅ノ木は残った (もみノきはのこった) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 112.073 caratteri · 223 schermate

Aozora Bunko

し」

「兄は強いのよ」とおみやが遮って云った、「いつか話したでしょ、五人か六人の侍が刀を抜いてかかったのに、兄は素手に扇子を持っただけでみんなをやっつけてしまったわ、その人が躯が弱っていなくっても、兄には勝てやしないことよ」

「たぶん、そうでしょう」と新八が云った、「しかしそれなら、なにも腕を打ち折らなくともいいでしょう、それほど強いのなら、あたりまえに勝つだけでいいと思います、侍の右の腕ですからね、もう石川さんは一生刀が使えませんよ」

「でも侍同士の勝負なら、打ちどころが悪くて死んだっても文句はない筈でしょ」

「けれどもなかまですからね」と新八は云った、「私はくたくたになって、野中さんに部屋へ伴れてゆかれたので、そこにはいなかったんですが、見ていた藤沢さんが怒りだして、石川さんといっしょに道場から出ていってしまったんです」

「いいじゃないの、出てゆかれて困るような人たちでもないんでしょ」

「私はよく知りません」と新八は云った。

しかし二人だけではなく、他の三人も出てゆくようすで、みんなが西福寺へ集まった、と新八は云った。五人ともですって。そうです。それでどうなったの、とおみやが訊いた。