Classici giapponesi con furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Leggi 次郎物語 (じろうものがたり) di 下村 湖人 (しもむらこじん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 146.773 caratteri · 294 schermate
「俊三か。そうだね、行きたけりゃあ、行ってもいいが……」
俊亮の答は変にしぶっていた。次郎は、しかし、それに、頓着せず、
「行こうや、俊ちゃん。母さんも行くんだから。」
「うん、行くよ。」
俊三はもう乗気だった。すると、次郎は、今度は恭一に向かって、
「恭ちゃんも行くといいなあ。どうする恭ちゃん。」
「行ってもいいよ。」
恭一はあっさり答えた。
「なあんだ、それじゃあ、みんなが行くことになるんじゃないか。」
と、俊亮は、ちょっと苦笑して、
「お鶴もいっしょだと、六人だぜ。大巻でびっくりしやしないかな。」
「大ぜいの方が、大巻のお祖父さんだって、喜ぶんです。」
次郎は、俊亮が何を考えているのか、まるで気がついていないらしく、そう言って、一人で喜んでいた。そこへ、お祖母さんとお芳が仏間から出て来たが、お祖母さんは、すぐ俊亮に言った。
「お芳さんまでが、わざわざついて行くにも及ぶまいよ。あたしは、次郎だけの方が、かえっていいと思うのだがね。」
お祖母さんは、べつに皮肉を言っているようなふうでもなかった。しかし、俊亮は、変に顔をゆがめながら、
「ええ――」
と生返事をして、しばらく眼をつぶっていたが、