Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

しまでをかたる

死までを語る

直木 三十五

Leggi 死までを語る (しまでをかたる) di 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 42.739 caratteri · 85 schermate

Aozora Bunko

それに、須磨子が、美人で、相当の家の女だから、ちゃんとした姿をしているし、何処から見ても、生活の為に、授業料が納められないとは見えなかったにちがいない。何んしろ、この須磨子は、ハガキ一枚買って来いというと、必ず十枚買ってくる。

「一枚だよ」

「ハガキ一枚なんて買えますか」

これが、その内、高利貸しの前で、煙草を喫いながら

「お金なんか、廻り持よ」

と、云うようになるのだから、話もいろいろとおもしろいものがある。

ハガキ一枚が恥かしくて買えぬ位の女だから、友人がくると、ビール、酒、肴、どんどんもてなす。いよいよもって、貧乏人ではない。金が無くなると、私に内証で例の債券を処分していたらしい。私は、生活上に経験があるから

(二十五円で、よくやれるな)

と、考えていたが、月々十円位ずつは、債券を食っていたのであろう。

この時分、私の住んでいた家は、今もあるが、私のいた時分には、隣りの大家、村田という大工さんと、二軒きりであった。

場所は、早大グラウンドの後方で、家賃四円八十銭。八、六、二の三間であった。

二十八

何うも、死にそうにない――これは、容易ならぬ事である。