Classici giapponesi con furigana
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じゅんし
殉死
山本 周五郎
Leggi 殉死 (じゅんし) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.737 caratteri · 21 schermate
はいと云って勝之丞は両手をついた、兄の覚悟は単純ではなかった、故殿に殉ずる壮烈なしかたと思ったが、その裏にはもっと大きな、おのれを無にして有為の人材を生かす配慮があったのである。――主馬どのがこれを知ったら。そう思った気持がそのまま通じたように、庄兵衛がはじめてふりかえって云った。「いま申したことは他言ならぬぞ」「はい」「もう暮れる、帰るがよい」そう云うと、かれは濡れ縁から立って背戸のほうへ出ていった。……風が立ちはじめていた、海のように盆地をとざしていた霧が、風に吹かれてにわかにゆらめきだした。古い杉林のなかを丘のはずれまであるいていったとき、その深い林のなかにある小径から、葛木のむすめ小松の姿があらわれた、小さな包をかかえて、黄昏のうすあかりの中にあゆみ出て来た姿はまぼろしのようにもたけてみえた。「おそくなりました」ふりかえった庄兵衛の前に、小松はあかるく頬笑みながら会釈して云った、「きょうは御好物の仔鮎を持参いたしました」