Classici giapponesi con furigana
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さつじんめいろ
殺人迷路
江戸川 乱歩
Leggi 殺人迷路 (さつじんめいろ) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8041 caratteri · 17 schermate
「僕でなければ気附き得ない事柄なんだ。そして、うっかりあの連中に喋ることも出来ないような恐ろしい事柄なんだ。なぜって、目に見えない悪魔が僕を術中に陥しいれようとしているからだよ」
星田は聞く人もないのに、俄に声を低めて、津村の方へ顔をすり寄せて云った。
津村は黙って、何か不気味らしく相手の目を見つめた。
「だが、君には相談相手になって貰い度いのだよ。で、打明けるがね。実は僕はあの殺された女を知っているのだ」
「エ、エ、知っていたのか、道理で、さっき正岡氏に聞かれた時、君はどこかで見たような顔だと答えたんだね」
「ウン、あの時はまだハッキリ思い出せなかったのだよ。死顔っていうものは、変に違って見えるものだね。それに、いつも日本髪に結って、地味な着物ばかり着ていた京子が、あんな女給みたいな派手ななりをして、断髪になっていようとは、まるで想像もしなかったからね。それに、第一、今度の事件の被害者が、僕のよく知っている京子だなんて、あんまり意外じゃないか。最初それと気附かなかったのは当り前だよ」
「オオ、京子さんと云えば、あの……」
津村もびっくりしないではいられなかった。