Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぼしじょじょう

母子叙情

岡本 かの子

Leggi 母子叙情 (ぼしじょじょう) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 77.355 caratteri · 153 schermate

Aozora Bunko

その生命の策略の不思議さにも、かの女はつくづくうたれて仕舞うのである。

かの女と逸作が用事の外出から帰って来ると、取次のものが少し興奮した調子で、

「巴里の坊っちゃんのお知合いの画家がいらっしゃいました。なにしろ東京駅へ着き立てに直ぐ来られたので、鞄もそのまま持っていられました」

かの女の胸に、すぐそれが巴里前衛画派中今は世界的大家であるK・S氏であることが判明した。

「一人で? それとも奥さんと………」

「女の方もご一緒でした」K・S氏は新婚旅行の筈である。

取次のものは、K・S氏が携帯した巴里のむす子からの紹介状を差し出した。

それには態と公式めいた簡潔な文で、先頃お知らせしたK・S氏をよろしくと書いてあった。

「で、その方達をどうしたのよ」

「よく運転手にそう云ってTホテルへお送りさしときました。只今、ご主人も奥さまもお留守のことをよく申し上げて」

何となく機嫌のよくなった逸作が、持前の癖を出して若者を揶揄いかけた。

「よく申し上げたとはどうかと思うね。辛うじて申し上げた程度だろう。なにしろ初等科のフランス語ではね」

「いえ、お二人とも英語でお話しでした。