Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぼしじょじょう

母子叙情

岡本 かの子

Leggi 母子叙情 (ぼしじょじょう) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 77.355 caratteri · 153 schermate

Aozora Bunko

おまえの腕白はちっとも変らなかった。娘たちはつまらない顔をして帰って行った」

かの女は娘たちの案に相違した顔を思い出すように、またくっくと笑った。

「何だ。そんな話ですか。親というものは、子供のちょっとしたことでも、いつまでも覚えていて興味を持つものですね」

むす子は自分の幼時の話を聞くことは、嫌いではないらしいが、母がそれをあまり熱して興味がることは、母を平凡にし、母を年寄り臭くするので、その点を嫌がった。

「おかあさんもなるべく昔のことを忘れて、新しく出発するんですね」

「出発するってどんな風によ」

「おとうさんをご覧なさい。根が悧巧だから、おかあさんのいのちを食って、今までの仕事をしました。今度はおかあさんの番ですよ。おとうさんのいい所を摂って成長しなきゃ」

「たとえばどんなところよ」

「あのぬけぬけとしたところなど。おかあさんやこれからの僕には是非必要ですね」

「あたしはおとうさんにどんなところを与えたろうか」

「あれっ! 知らないんですか。おとうさんのあの気位だとか、純情だとかいうものは、みなおかあさんのいのちから汲み出したものじゃありませんか。うまく摂ってるからちょっと判らないが」