Classici giapponesi con furigana
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みとばいふ
水戸梅譜
山本 周五郎
Leggi 水戸梅譜 (みとばいふ) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.607 caratteri · 25 schermate
ゆるせと云いながら、はじめて光圀の眼から涙があふれ落ちた。五郎兵衛は平伏し、これも背になみをうたせて、ひっしに嗚咽をこらえていた。
城へ帰るみち、光圀の心にはかつて覚えたことのない明るく力づよい感動が去来した。今日みいだした野の梅は二本だったが、ほかにたぐいまれな名木をたずね当てたのである、もし時を違えたら、五百旗五郎兵衛の存在はわからずにしまったかもしれない。――あの老木のみちびきだったかも知れぬ。――千波沼の岸の叢林のなかに、神仙のように年古りていた梅の老木のすがたが、霊あるものの如く思いかえされた。午すぎから霞のかかった空に、高く鳴きわたる雁のこえが聞えた。