Classici giapponesi con furigana
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ひょうがきのかいじん
氷河期の怪人
海野 十三
Leggi 氷河期の怪人 (ひょうがきのかいじん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7321 caratteri · 15 schermate
「わしか。わしは、氷の中から出てきた人間だ」
「氷の中から出てきた人間?」
「そうだ。あのおそろしい氷河期とたたかって、ついにうちかった人間だ。生きのこったのは、わしひとりだ」
その怪人は、道彦と同じようなことを、自分からいった。彼の話すところによれば、氷河期にとじこめられた人間だというのだ。道彦は目をみはった。そして、あらためて、怪人の顔をみなおした。なるほど、見れば見るほど、きみょうな人間であって、両眼は、額の下にふかくほれた眼窩の中にあり、そして両眼は猿のように寄っている。氷河期といえば、ずいぶんおおむかしのことで、一等あたらしい第四氷河期でさえ、今から大よそ二十万年も前にあたるのであった。
これをむずかしくいうと、第四期の洪積世であって、旧石期時代にあたる。そのころ、われらのごとき人類の先祖のもう一つその前の原始人類がすんでいたころのことである。そういえば、この怪人は、手に、たしかに石でつくったおのをにぎっている。
「石器時代の人間だって、うそだろう。二十万年も前の人間が生きているはずはないよ」
「いや、ちゃんとこうして生きているから、たしかではないか。