Classici giapponesi con furigana
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さばくのこと
沙漠の古都
国枝 史郎
Leggi 沙漠の古都 (さばくのこと) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 110.076 caratteri · 220 schermate
林の中のあちこちから護謨液採りの土人乙女の鄙びた唄声も響いて来る。亡国的の哀調を含んだ、しかものびやかな調べである……。
二十三
その時正面の扉をあけてマハラヤナ博士がはいって来たが、レザールのいるのも気がつかないようにセカセカとラシイヌに云うのであった。
「唄を聞きたまえ! 土人乙女の唄を!」
「さっきから聞いてはおりますがね……」
ラシイヌは鷹揚に返辞える。
「で、君はあの唄をどう思うね?」
博士の口調は真面目である。
「どう思うと訊かれても困りますな。私は西班牙の人間でボルネオ土人ではありませんから、唄の文句さえ解りませんよ」
「なるほど」と博士は顔を顰め、「これはこの私の誤まりじゃ……それでは私が訳してあげよう。文句はきわめて簡単じゃからの」
それから博士はうたうような調子で土人の唄を訳して行った。
昔、昔、大昔に
二羽の巨鳥が住んでいた
「人間を作ろうじゃあるまいか」
一羽の巨鳥がこう云うと
「そいつはおおきにいいだろう」
他の一羽もこう云った
いちばん最初に作ったのは
巨きな巨きな樹であった
二番目に彼らの作ったのは
堅い堅い石であった
「樹から人間は作れないよ」