Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
かわはぜ
河沙魚
林 芙美子
Leggi 河沙魚 (かわはぜ) di 林 芙美子 (はやしふみこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.653 caratteri · 24 schermate
いままでも、小柄で痩せていた千穂子ではあったけれども、子供を産んでしまうと、なおさら小さくなったようで、与平は始めて、薄暗い燈火の下で千穂子の方を見た。伊藤と云うのは、千葉の者で、千穂子の子供を貰ってもいいと云ってくれる人であったが、産婆の話によると、もう少し、器量のいい赤ん坊を貰いたいと云う事で、話が沙汰やみのようになっているのであった。千穂子の赤ん坊は月足らずで生れたせいか、小さい上にまるで、猿のような顔をしていて、赤黒い肌の色が、普通の赤ん坊とは違っていた。赤ん坊は生れるとすぐ蟹糞をするのだけれど、まるでその蟹糞色のようなどす黒い肌であった。――藁の上から、親切な貰い手があれば一番いいのである。産み月近くには、二人ばかり貰い手の口もあったのだけれど、いざ生れて、猿っこのような赤ん坊を見せられると、二人の貰い手は、もっと器量のいい子供をと云うことになったのであろう。千穂子は日がたつにつれ気持ちが焦って来た。このまま誰も貰い手がないとなると、与平との相談も、もう一度しなおさなくてはならないのだ。与平も、赤ん坊の片づく話を待っていたのだけれども、千穂子の顔色で、うまく話が乗ってゆかなかったと云うことをさとっていた。