Classici giapponesi con furigana
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かっぱ
河童
Leggi 河童 (かっぱ) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 37.576 caratteri · 75 schermate
八
僕は――僕ももちろん危険を避けるためにトックを小楯にとっていたものです。が、やはり好奇心に駆られ、熱心にマッグと話しつづけました。
「そんな検閲は乱暴じゃありませんか?」
「なに、どの国の検閲よりもかえって進歩しているくらいですよ。たとえば××をごらんなさい。現につい一月ばかり前にも、……」
ちょうどこう言いかけたとたんです。マッグはあいにく脳天に空罎が落ちたものですから、quack(これはただ間投詞です)と一声叫んだぎり、とうとう気を失ってしまいました。
八
僕は硝子会社の社長のゲエルに不思議にも好意を持っていました。ゲエルは資本家中の資本家です。おそらくはこの国の河童の中でも、ゲエルほど大きい腹をした河童は一匹もいなかったのに違いありません。しかし茘枝に似た細君や胡瓜に似た子どもを左右にしながら、安楽椅子にすわっているところはほとんど幸福そのものです。僕は時々裁判官のペップや医者のチャックにつれられてゲエル家の晩餐へ出かけました。またゲエルの紹介状を持ってゲエルやゲエルの友人たちが多少の関係を持っているいろいろの工場も見て歩きました。そのいろいろの工場の中でもことに僕におもしろかったのは書籍製造会社の工場です。