Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いきにんぎょう

活人形

泉 鏡花

Leggi 活人形 (いきにんぎょう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 41.111 caratteri · 82 schermate

Aozora Bunko

六 乱れ髪

活命てだにあるならば、おッつけ救い得させむずと、漫に憐を催しぬ。談話途切れて宿の亭主は、一服吸わんと暗中を、手探りに、煙管を捜して、「おや、変だ。ここに置いた煙管が見えぬ。あれ、魔隠、気味の悪い。となおそこここを見廻せしが、何者をか見たりけむ。わっと叫ぶに泰助も驚きて、見遣る座敷の入口に、煙のごとき物体あって、朦朧として漂えり。あれはと認むる隙も無く、電? ふっと暗中に消え、やがて泰助の面前に白き女の顔顕れ、拭いたらむ様にまた消えて、障子にさばく乱髪のさらさらという音あり。

六 乱れ髪

亭主の叫びし声を怪しみ、慌しく来る旅店の内儀、「まあ何事でござんすの、と洋燈を点けて据え置きながら、床の間の方を見るや否や、「ン、と反返るを抱き止めて、泰助屹と振返れば、柱隠しの姿絵という風情にて、床柱に凭れて立つ、あら怪しき婦人ありけり。

つくづくその婦人を見るに、年は二十二三なるべし。しおしおとある白地の浴衣の、処々裂け破れて肩や腰の辺には、見るもいぶせき血の汚点たるを、乱次無く打纏い、衣紋開きて帯も占めず、紅のくけ紐を胸高に結びなし、脛も顕わに取乱せり。露垂るばかりの黒髪は、ふさふさと肩に溢れて、柳の腰に纏いたり。