Classici giapponesi con furigana
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うきぐも
浮雲
二葉亭 四迷
Leggi 浮雲 (うきぐも) di 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 112.980 caratteri · 222 schermate
「ソレ御覧なネ」
両人とも暫らく無言。
「アノ本田さんは(この男の事は第六回にくわしく)どうだッたエ」
「かの男はよう御座んした」
「オヤ善かッたかい、そうかい、運の善方は何方へ廻ッても善んだネー。それというが全躰あの方は如才がなくッて発明で、ハキハキしてお出でなさるからだヨ。それに聞けば課長さんの所へも常不断御機嫌伺いにお出でなさるという事たから、必とそれで此度も善かッたのに違いないヨ。だからお前さんも私の言事を聴いて、課長さんに取り入ッて置きゃア今度もやっぱり善かッたのかも知れないけれども、人の言事をお聴きでなかッたもんだからそれでこんな事になっちまッたんだ」
「それはそうかも知れませんが、しかし幾程免職になるのが恐いと言ッて、私にはそんな鄙劣な事は……」
「出来ないとお言いのか……フン我慢をお言いでない、そんな了簡方だから課長さんにも睨られたんだ。マアヨーク考えて御覧、本田さんのようなあんな方でさえ御免になってはならないと思なさるもんだから、手間暇かいで課長さんに取り入ろうとなさるんじゃアないか、ましてお前さんなんざアそう言ッちゃアなんだけれども、本田さんから見りゃア……なんだから、尚更の事だ。