Classici giapponesi con furigana
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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
Leggi 海に生くる人々 (うみにいくるひとびと) di 葉山 嘉樹 (はやまよしき) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 161.305 caratteri · 321 schermate
「上等」それで彼のズボンの試運転は通過した。
彼は十八の少年のように急ぎながら、彼女に与える指輪を、自分の小指へ光らしながら、理想的に船長らしい、スッキリした立派な服装と、その姿勢とを、サロンデッキへ現わした。
そこには、その寒さにもかかわらず、ストキとボースンとが立って、彼の出て来るのを待っていたのであった。彼はハッとして立ち止まった。
ボースンは、とっつかまえられた、コソ泥棒みたいに、しきりに尻ごみしながら、ストキにつかまれ、励まされて待っていたのであった。が、彼は一体、何をいえばいいのだ! 彼には言うべきことはなかった。けがをしたのは見習いであって、女房子を持った哀れな、老いた彼ではなかった。「おれはこの船をほうり出されたらどこへ行くことができるんだろう。橋の上か、墓場かだけじゃないか、おれは今は、おれのためよりも、子供らや家内のために、働いているだけのものだのに、おれは、……ストキは全く困ったことをさせるわい。見習いのけがとおれと、一体何の、……そりゃ関係はあるにしても、船長が一度いかんと言ったものをナア……おれは、第一寒くてやり切れないや」