Classici giapponesi con furigana
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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
Leggi 海に生くる人々 (うみにいくるひとびと) di 葉山 嘉樹 (はやまよしき) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 161.305 caratteri · 321 schermate
ボースンは、ストキの顔をせっぱ詰まって拝むようにながめ、そしてまた、船長にあわてて敬礼をした。
船長は黙って行きすぎようとして、タラップの方へ歩みかけた。
ストキはボースンを小っぴどくつついた。ボースンは目だけをパチパチさせて、口は固くつぐんでいた。それは一秒おそくてもいけなかった。続いて第二発目のストキの拳固がボースンの横っ腹へ飛んで来た。と同時に、
「船長」と太い、低い、重々しい声がおさえつけるように、ストキの口から呼ばれた。
そしてストキは、ボースンを打っちゃらかしたまま、船長が今おりてゆこうとするその前へつっ立った。
「船長! 水夫見習いの安井昇ってのが負傷したのは知ってますか、それが、今日は病院へやってもらいたいといってるんです」
「それがどうしたんだ」と船長は頭のさきから、足の爪先まで、ストキの長さを目で測量した。
「上陸禁止にでもなっているのか、そうでなかったら、今日でも明日でも病院へ行けるじゃないか、だが何だって、お前はそんなところに立ちふさがってるんだい」船長は、暴化の時に、夜中、深海測定をやるのと同様に、厳密に、幾度も幾度もストキの長さを、全く腹が立って頭の熱くなるほどの、熱心さと冷静さとで測定した。