Classici giapponesi con furigana
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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
Leggi 海に生くる人々 (うみにいくるひとびと) di 葉山 嘉樹 (はやまよしき) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 161.305 caratteri · 321 schermate
藤原は、その目だけがますます然え上がった。が顔はそれと反対にだんだん血の気があせて青ざめて行った。
「だが、小倉君、君はどっちにしてもだれかの死には、関係しないわけには行かないだろう、ボーイ長は、自分のパンを求めに来て、鉤のついた餌を食った魚のように、自分を生命の危難に打っつけてしまった。それが、『今』の問題なんだ。これはボーイ長にその形をとって現われたのだが、パンを得るために、船のりになるなどと言うことは、針のついた餌に釣られた魚と同じことなんだ! それはわれわれ全体に一様に変わりのない運命なんだ。われわれには、鉤についた餅よりほかには、どこにも餌がないのだ。君も二度まで沈没船に乗っていたというじゃないか、その時に、もし万一君が死んでいたら、どのくらい君の家族は嘆いただろう。もしその時に、君がだれかに救われなかったとしたら、君は、その嘆きを家の者にかけなければならなかったんだ、そうではあるまいか。それは、どこへ行っても餌に鉤がついてるから起こることなんだ。
だが、小倉君、君の言うことはわかる。僕らは馬車馬のように生活するか、餓死するかどちらかなんだ。