Classici giapponesi con furigana
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かいいき
海異記
泉 鏡花
Leggi 海異記 (かいいき) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 18.223 caratteri · 37 schermate
厭だからな、聞くまいとして頭あ掉って、耳を紛らかしていたっけが、畜生、船に憑いて火を呼ぶだとよ。
波が平だで、なおと不可え。火の奴め、苦なしでふわふわとのしおった、その時は、おらが漕いでいる艪の方へさ、ぶくぶくと泳いで来たが、急にぼやっと拡がった、狸の睾丸八畳敷よ。
そこら一面、波が黄色に光っただね。
その中に、はあ、細長い、ぬめらとした、黒い島が浮いたっけ。
あやかし火について、そんな晩は、鮫の奴が化けるだと……あとで爺さまがいわしった。
そういや、目だっぺい。真赤な火が二つ空を向いて、その背中の突先に睨んでいたが、しばらくするとな。いまの化鮫めが、微塵になったように、大きい形はすぽりと消えて、百とも千とも数を知れねえ、いろんな魚が、すらすらすらすら、黄色な浪の上を渡りおったが、化鮫めな、さまざまにして見せる。唐の海だか、天竺だか、和蘭陀だか、分ンねえ夜中だったけが、おらあそんな事で泣きやしねえ。」と奴は一息に勇んでいったが、言を途切らし四辺を視めた。
目の前なる砂山の根の、その向き合える猛獣は、薄の葉とともに黒く、海の空は浪の末に黄をぼかしてぞ紅なる。