Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かいいき

海異記

泉 鏡花

Leggi 海異記 (かいいき) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 18.223 caratteri · 37 schermate

Aozora Bunko

」

女房は引入れられて、

「まあ、ねえ、」とばかり深い息。

奴は高慢に打傾き、耳に小さな手を翳して、

「轟――とただ鳴るばかりよ、長延寺様さ大釣鐘を半日天窓から被ったようだね。

うとうととこう眠ったっぺ。相撲を取って、ころり投げ出されたと思って目さあけると、船の中は大水だあ。あかを汲み出せ、大変だ、と船も人もくるくる舞うだよ。

苫も何も吹飛ばされた、恐しい音ばかりで雨が降るとも思わねえ、天窓から水びたり、真黒な海坊主め、船の前へも後へも、右へも左へも五十三十。ぬくぬくと肩さ並べて、手を組んで突立ったわ、手を上げると袖の中から、口い開くと咽喉から湧いて、真白な水柱が、から、倒にざあざあと船さ目がけて突蒐る。

アホイ、ホイとどこだやら呼ばる声さ、あちらにもこちらにも耳について聞えるだね。」

九

「その時さ、船は八丁艪になったがな、おららが呼ばる声じゃねえだ。

やっぱりおなじ処に、舵についた、あやし火のあかりでな、影のような船の形が、薄ぼんやり、鼠色して煙が吹いて消える工合よ、すッ飛んじゃするすると浮いて行く。

難有え、島が見える、着けろ着けろ、と千太が喚く。