Classici giapponesi con furigana
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うんのじゅうざはいせんにっき
海野十三敗戦日記
海野 十三
Leggi 海野十三敗戦日記 (うんのじゅうざはいせんにっき) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 83.094 caratteri · 167 schermate
この隣組の清水、友野両家へも罹災者が入って来られた由。
◯昨夜、疎開すべきや否やについて英と協議す。但し決まらず。
◯昨夜、ねえやの米ちゃん、松ちゃんを解雇し、親もとへかえす。来る十五日頃、こういう人達へ徴用があるとかで、両人がことのほか心配している故、英が解雇の決意をしたものである。今は朝子がいるのですこしはいいが、二十日に朝子も鹿児島へ行くので、そのあとは忙しくなろう。
三月十四日
◯浅草へ行って三月十日の空襲のあとを見る。震災に比べて、延焼の時間が短かかったので(震災は三日間で焼け、今度は六時間位で焼けた)惨害もひどかったことがうなずける。こんなに焼けているとは思わなかった。浅草寺の観音堂もない、仁王門もない、粂(くめ)の平内殿は首なし、胸から上なし、片手なしである。五重塔もない。
◯吾妻橋のタモトに立って眺めると、どこもここも茫々の焼野原。
◯象潟二丁目の或る隣組では、四十五人の人員が二十人しか生存していない。
◯水の公園では押されて人々が倒れると、その上に将棋だおしとなって多勢が圧死し、そこへ火が来て、一層凄絶なこととなった。佐川のおばさんは、かかる折、息子とつないでいた手を放して倒れて下敷となり、息子さんの懸命の努力に拘らず母を救い出し得ず、そのままとなった由。