Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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なみだのアリバイ

涙のアリバイ

夢野 久作

Leggi 涙のアリバイ (なみだのアリバイ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3497 caratteri · 7 schermate

Aozora Bunko

――〔間〕――

●探偵の手登場……左右とも手袋をはめたまま、ソロソロと机に探り近づく。

……………………懐中電燈を照し、そこいらを調べまわる。………紙屑籠………唾壺………小型の瓦斯ストーブなぞ……。

……………………大きなインキ瓶の口が濡れているのに気付き、取り上げて二三回振ってみてから又下に置く。

……………………机のまわりを押しこころみて、秘密の落し戸の有無をたしかめる。

……………………次に、机の抽出しを下から上へ順々に検査して、机の表面まで懐中電燈を持って来る。

……………………まず、案内状の回答用葉書に新しく「同 シズ子」と書いたのを照し「欠席」の文字の上のカスレタペンの痕を検め、次いでインキに濡れたピンセットを照し出す。

……………………すぐにインキが半分以上減っている壺に電燈をさしつける。

……………………右手を握りしめて「占めた」というこなし……。

……………………懐中電燈を消して退場……。

第二の場面

…………暗い部屋に置いたピアノのキーのところ、三尺四尺ばかり……。

…………楽譜は置いてない……。

…………一方の窓から薄あかり……。

◇美人の手…………何か快活らしい曲を弾いている。