Classici giapponesi con furigana
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いんばいふ
淫売婦
葉山 嘉樹
Leggi 淫売婦 (いんばいふ) di 葉山 嘉樹 (はやまよしき) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.446 caratteri · 27 schermate
生命の回復、或は持続を、平然と裏切って、却って之を殺戮することによってのみ成り立ち得る。とするならば、「六神丸それ自体は一体何に似てるんだ」そして「何のためにそれが必要なんだ」それは恰も今の社会組織そっくりじゃないか。ブルジョアの生きるために、プロレタリアの生命の奪われることが必要なのとすっかり同じじゃないか。
だが、私たちは舞台へ登場した。
二
そこは妙な部屋であった。鰮の罐詰の内部のような感じのする部屋であった。低い天井と床板と、四方の壁とより外には何にも無いようなガランとした、湿っぽくて、黴臭い部屋であった。室の真中からたった一つの電燈が、落葉が蜘蛛の網にでもひっかかったようにボンヤリ下って、灯っていた。リノリュームが膏薬のように床板の上へ所々へ貼りついていた。テーブルも椅子もなかった。恐ろしく蒸し暑くて体中が悪い腫物ででもあるかのように、ジクジクと汗が滲み出したが、何となくどこか寒いような気持があった。それに黴の臭いの外に、胸の悪くなる特殊の臭気が、間歇的に鼻を衝いた。その臭気には靄のように影があるように思われた。
畳にしたら百枚も敷けるだろう室は、五燭らしいランプの光では、監房の中よりも暗かった。