Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ぼうふううにおわったいちにち
清風荘事件 他8編
松本 泰
Leggi 清風荘事件 他8編 (ぼうふううにおわったいちにち) di 松本 泰 (まつもとたい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.532 caratteri · 43 schermate
泥棒が入ったんじゃあないでしょうか」
信子はだれに言うともなく言った。
「わたしも、ただならない物音を聞いて飛んできたんです」
鈴木は裏の廊下から、階段下の便所のほうを見回りに行った。
帳場のキャッシュ・レジスターを検べていた海保は、正面の棚を見回しながら、
「別にどこにも異常のないところを見ると、泥棒でもないらしいな」
と、独り言のように呟いた。
家じゅうをひと回りして戻ってきた鈴木は、
「旦那、裏口の木戸が開いておりましたから、非常口を抜けて、あそこから逃げたに違いありませんよ」
と言った。
「そう言えばさっき、わたしが物音を聞いて起き上がったとき、裏木戸のほうに靴音がしたようだった」
と、海保が言った。
「マル公はいつもいらないときにあんなに吠えるくせに、なんだって今夜はおとなしいんでしょうね。わたし、どうしたんだか寝つかれないで、ずっと前から目を覚ましていましたわ」
と、蔦江が言った。
「あいつはこの節すっかり耄碌している。それにことによったら泥棒ではなくって、店の常連の中の痴漢が一杯機嫌で若い人たちの部屋を覗きに来たのかもしれない」
と、主人が言った。