Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
たにさんだい
渓三題
木暮 理太郎
Leggi 渓三題 (たにさんだい) di 木暮 理太郎 (こぐれりたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 6066 caratteri · 12 schermate
いつぞや秩父の長瀞見物に行って来た人が「どうもいい景色ですな、あんな所は山の中にもそう沢山はありますまい」というて、其話をして呉れたことがある。私は黙って夫を聞きながらも、始めてあれを見る都の人には無理もないことだと思った。然し長瀞は秩父赤壁などと大袈裟に宣伝されてはいるものの、河の両岸が極めて古い地質時代の岩石から成っていることが少し珍しいだけで、取り立てていう程の景色ではない。紀州の瀞八町、信州の天竜峡、近頃有名になった長州の長門峡などは言うに及ばず、小さな所で甲州御岳の昇仙峡にすら劣っている。つまり長瀞程度の山水ならば、日本国中至る所に存在しているのである。若し山水の景致ということを主として番付でも作るとしたならば、恐らく長瀞などは夫に載る資格はあるまいと思う。
今迄世に知られて居る名高い渓谷の多くは、火成岩又は火山岩から成り立っている。瀞八町は中世紀の水成岩が浸蝕作用を受けて作った美事な峡谷の標本であるが、火山岩の谷は暫く措き、其他の長門峡でも天竜峡でも、又は石狩川上流の大箱小箱にしても、皆火成岩類の谷である。これは火成岩の岩質に因るものであろう。