Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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わたらせがわ

渡良瀬川

大鹿 卓

Leggi 渡良瀬川 (わたらせがわ) di 大鹿 卓 (おおしかたく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 280.528 caratteri · 557 schermate

Aozora Bunko

松村が首をひねった。正造も猶いいたりない面持だった。

「天皇が皇祖皇宗の神々に対せらるるときには、われわれと同じ人間の位置におわします。このところが非常に意味が深いので、昔から神と人との融合帰一を信じてきたわが民族の、国民的信仰の表れだと思う。この信念と祖先崇拝とに、わが国の道徳の拠があると私は信じています。われわれが身を棄てて尽すというのは、ただ身を棄てるのではなくて、自分を生んでくれた生みの親へ心身をもって報いるのである。自分をお返しし、自分が返ってゆくのである。自分を生んでくれたものは肉親の親であり、国土であり、神である。ですから、私が犠牲奉公を辞せぬ覚悟が、国民たる根本の資格だというのもそこです。いかに学問があり、資産があっても、国家の利益を顧みず、同胞の幸福を害してまで自己の利益を計るような人間は、国民たる資格のない憐むべき動物です」

それまで窓外をみつめていた松村が突然にぎり拳でテーブルをたたいた。

「皇室中心祖国民衆主義、これならあなたに満足してもらえるだろう。あなたのいう日本の骨も肉も心臓も含まれているわけだ」

正造はふーんと呻って、