Classici giapponesi con furigana
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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
Leggi 渡良瀬川 (わたらせがわ) di 大鹿 卓 (おおしかたく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 280.528 caratteri · 557 schermate
敢て諸君のために一言すれば、過日のように多数が出京して運動されることは封建時代の挙動で、私のもっとも採らないところといいたい。立憲治下の人民には立憲的に目的を貫徹する方法が必ずあるのである。私も政府の答弁書は甚だ不完全だと認める。これは察するに政府と人民との間に何等かの行違いがある結果と思う。私は大臣諸公に知己も多いから十分忠告もする。私はこの惨害を肩に荷負うてあくまで尽力するつもりである」と率直に意中を披瀝した。
宴会がようやく闌の頃であった。貴族院議員小笠原某が別室へ来て、谷に面会を申しこんできた。谷は中座して、数分ののちには何事もなかった顔付でもどってきた。だが、そのとき別室の廊下を通りかかったものが、谷の大喝を洩れきいたと伝えたので、一座はひそかな囁きに動揺した。谷が深く被害民に同情することを怖れて、早くも古河が懐柔を試みたのだという取沙汰であった。
一行は終列車で帰途についたが、その車中でまた小さな事件が起きた。利根川の鉄橋へさしかかって、轟音が車内を圧したときである。隣りの箱から、突然壮士風の男が二等車へ闖入してきた。同行の者は皆眠っていて、誰もそれを知らなかった。