Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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わたらせがわ

渡良瀬川

大鹿 卓

Leggi 渡良瀬川 (わたらせがわ) di 大鹿 卓 (おおしかたく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 280.528 caratteri · 557 schermate

Aozora Bunko

「それは捨ておけない」正造は枕から頭をもたげた。「わしのことはなんといわれようと平気だが、総代の贋物は、これからの運動の障礙になる。そんな奴等はどこまでも探索して、今後被害地も東京も、徘徊できんように懲らしめなければならん」

「そうです。そうです。一つ私たちで探索してみます」

「本当なら、そんなことは政府で取締らねばならんのだが、こっちでやるより仕方がない。このあいだも勝安房翁のところで話したことだが、むかしは人民を取締るのは政府だった。ところが、今は人民が政府を取締るのさ。だから今の政治は気楽なものだ。人民に取締らせて安閑としている」

「さしずめ先生など警視総監というところですね」

左部が口を挟むと、また山田が、

「いや、実際先生のところへ警視総監にという交渉があった。早稲田のわれわれの平民倶楽部へ、高田早苗先生が交渉に来られた」

「田中さんの警視総監だったら、われわれは出京の途中でさえぎられたり、陳情の邪魔をされたりすることがなくてよかったのだが」大出がそういって笑った。「近頃はまたわしに知事になれというのさ」と、正造は汚いものをはね返すようにいった。