Classici giapponesi con furigana
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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
Leggi 渡良瀬川 (わたらせがわ) di 大鹿 卓 (おおしかたく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 280.528 caratteri · 557 schermate
そのかわり契約人はその間に何等の苦情を唱えることはできない。――村長たちはそうした箇条書きを黙読したが、真意が那辺にあるものか解しかねた。そこで篤と相談の上で返事すると答えて引きとった。正月二日に各村の有志二百余名が会合して評議した。いろいろと異論がでて紛糾したが、結局強硬意見が座を制した。除害の方法をもっと明らかに取り定めたうえ、対等の契約を結ぶなら仲裁に応じよう。さもなくばたとえ郡長の仲裁といえども承服しかねる。そう返事することに一決した。
こもごも語る村長たちの訴えをきくうちに、正造の身内に憤りがみなぎってきた。――すでに古河がそんな魔手をのばしだしたか。鉱毒の声に恐れをなして、除害の方法も採ろうとしないばかりでなく、事実を覆って闇に葬ろうとの策動だ。しかもその手段といえば、私のために妄に官権を動かしているのである。知事や郡吏たちが、これまた古河の前に唯々諾々、古河の奴隷たるにあまんじている…。正造には村長たちの思案顔がもどかしくてならなかった。なぜこの侮辱的な文句に憤りを発しなかったのか、なぜ即座に決然と拒絶しなかったのか、それが歯がゆかった。