Classici giapponesi con furigana
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こはんていじけん
湖畔亭事件
江戸川 乱歩
Leggi 湖畔亭事件 (こはんていじけん) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 69.335 caratteri · 137 schermate
「でも、私がそれを見たのが、十時三十五分で、それから湯殿へ行くまでに、五六分しかたっていないのですよ。その僅の間に死体を隠したり掃除をしたり出来るものでしょうか」
「場合によっては出来ないこともありませんね」河野は意味ありげにいいました。「例えば……いや想像なんかあと廻しにして、もう一度湯殿をしらべて見ようじゃありませんか」
「しかし」私はなおも主張しました。「誰もいなくなった人はないのでしょう。だとすると、女が死んだというのも変ですよ」
「それは分りません。昨夜なんか泊らない客が沢山あって、随分混雑していた様ですから、誰か行方不明になっていないとも限りませんよ。そして、そこの家では昨夜の今朝のことですから、まだ気がつかないでいるかも知れません」
そこで、私達は兎も角浴場へ行って見ることにしました。私としては行って見るまでもないと思うのですけれど、河野の好奇心が、もう一度彼自身の目で検べて見なければ承知しなかったのです。
脱衣場に入ると、私達はあとのドアをしめ切って、旅館の浴場にしては贅沢なほど広い、そこの板間を見廻しました。河野は鋭いまなざしで、(彼の目は時として非常に鋭く光るのでした)その辺をジロジロ眺めていましたが、