Classici giapponesi con furigana
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ゆなのたましい
湯女の魂
泉 鏡花
Leggi 湯女の魂 (ゆなのたましい) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 27.936 caratteri · 55 schermate
戦く背中を小宮山はしっかと抱いた、様子は見届けたのでありまするから、哀れさもまた百倍。
怖さは小宮山も同じ事、お雪の背中へ額を着けて、夜の明くるのをただ、一刻千秋の思で待構えまする内に疲れたせいか、我にもあらずそろそろと睡みましたと見えて、目が覚めると、月の夜は変り、山の端に晴々しい旭、草木の露は金色を鏤めておりました。
密と膝から下すと、お雪はやはりそのままに、すやすやと寐入っている。
「お早うございます。」
と声を懸けて、機嫌聞きに亭主が真先、百万遍さえ止みますれば、この親仁大元気で、やがてお鉄も参り、
「お客様お早うございます。」
十九
小宮山は早速嗽手水を致して心持もさっぱりしましたが、右左から亭主、女共が問い懸けまする昨晩の様子は、いや、ただお雪がちょいと魘されたばかりだと言って、仔細は明しませんでございました、これは後の事を慮って、皆が恐れげなくお雪の介抱をしてやる事が出来るようにと、気を着けたのでありまする。
お雪の病気を復すにも怪しいものを退治るにも、耆婆扁鵲に及ばず、宮本武蔵、岩見重太郎にも及ばず、ただ篠田の心一つであると悟りましたので、まだ、二日三日も居て介抱もしてやりたかったのではありますけれども、小宮山は自分の力では及ばない事を知り、何よりもまず篠田に逢ってと、こう存じまし