Classici giapponesi con furigana
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まんかんところどころ
満韓ところどころ
Leggi 満韓ところどころ (まんかんところどころ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 74.601 caratteri · 148 schermate
始めのうちは股野の自慢を好加減に聞き流して、そうかそうかと答えていたが、せっかくの好意ではあるし、もともと気の多い男だから、都合によっては少し厄介になっても好いぐらいに思って、ついでの時是公にこの話をすると、そんな所へ行っちゃいかんとたちまち叱られてしまった。もしホテルが厭なら、おれの宅へ来い、あの部屋へ入れてやるからと云うんで、書斎の次の畳の敷いてある間を見せてくれるんだが、別に西洋流の宿屋に愛想をつかした訳でもないんだから、じゃ厄介になろうとも云わなかった。
是公は書斎の大きな椅子の上に胡坐をかいて、河豚の干物を噛って酒を呑んでいる。どうして、あんな堅いものが胃に収容できるかと思うと、実に恐ろしくなる。そうこうする内に、おいゼムを持っているなら少しくれ、何だかおれも胃が悪くなったようだと手を出した。そうして、胃が悪いときは、河豚の干物でも何でも、ぐんぐん喰って、胃病を驚かしてやらなければ駄目だ。そうすればきっと癒ると云った。酔っていたに違ない。
余はポッケットから注文の薬を出して相手にあてがった。これは二三日前是公といっしょに馬車に乗って、市中を乗り廻した時、是公の御者から二十銭借りて大連の薬屋で買ったものである。