Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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はなかみろうにん

濞かみ浪人

吉川 英治

Leggi 濞かみ浪人 (はなかみろうにん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 19.425 caratteri · 39 schermate

Aozora Bunko

『……か、か、かたじけのう御座りまする』

嗚咽の中に、やっと、それだけ云うと、顔をそむけ、がばと畳に顔をつけてしまった。彼の泣き方も、野人そのものだった。とめどなくしゃくり上げて、みずをこぼしている。そして慌てて、袂から※(「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37)紙を探し出して※(「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37)をかみ、又、涙もそれで拭いた。

一人が、行燈を持って来たが、その態に、遠慮して、部屋の隅へ遠く置いた。

――まだ数右衛門は、泣いていた。君恩の大と、身の不つつかが、口惜しく考え出されて。

源吾はふと、彼が、涙の眼に当てている※(「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37)紙へ眼をとめた。

『……や? 数右衛門』

『…………』

『これ、そちが今、袂から出して※(「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37)みずをかんだその紙は何じゃ』

『えっ? ……』

源吾は濡れてくしゃくしゃになった※(「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37)紙を、顔から離して、凝と見ていたが、突然あっと跳び上った。

『あったっ。――御書状がここにあった』