Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かせいたんけん

火星探険

海野 十三

Leggi 火星探険 (かせいたんけん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 77.522 caratteri · 155 schermate

Aozora Bunko

が、油断は出来ない。こっちも十分に武装をして行かねばならぬ」

博士は、進んで火星人に近づく心であったらしい。そして平和裡に、事をきめたい考えであることが分った。が、このとき火星人たちは、何思ったものか、急に密林から姿を現わした。そして広い沙漠を、まるで飛ぶようにしてこっちへ向って来るではないか。何百人、いや何千人、いやいやもっと多いのだ。まるで赤蟻の大群が引越しをするような有様で、隊伍をととのえて沙漠を横断し、この宇宙艇へ向けて殺到する勢いを示したのである。

ああ、危機来る!

こっちは僅か十人足らずの地球人類だ。相手は何万何十万と数知れぬ火星人の大集団だ。しかもこっちの者にとっては、勝手のちがう異境火星の上だ。デニー博士の一行は非常に不利な立場にある。

迫る火星人

事態はすこぶる険悪だった。

頭のでっかい赤蟻が立ったような恰好の火星人の大群は、見事な隊伍をつくって、刻一刻、沙漠に腹這いになった宇宙艇へ近づいて来る。

わが火星探険団の指揮をとるデニー老博士は、指揮台の上に突立ち、テレビ見張器の六つの映写幕をじっと見つめて、身動きさえしない。

ああ、このままで行けば、一行九名は、火星人の大群の襲撃をうけて、たちまち踏みにじられてしまいそうである。