Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かやくせん

火薬船

海野 十三

Leggi 火薬船 (かやくせん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 61.552 caratteri · 124 schermate

Aozora Bunko

「もっと石炭を放りこめ、蒸気が、まだ十分あがっていないじゃないか」

「だめです。そんなに早くは…………」

「石炭! 送風機! バルブ全開! 錨を切っちまにゃ……」

ガーン。ガーン。

竹見の傍に、丸本もやってきて、どっちも重いハンマーをふりかぶって、錨索のうえに打ちおろす。錨索は、繰り返えされる衝撃のため、だんだん熱してきた。

ガーン。

がらがらがら、どぼーン。

「ああ、切れた!」

つよく錨索が引張られていたところへ、二人のハンマーが調子よく当ったので、錨索は、とうとう見事に切断して、水中へとびこんでしまった。

「おお、切れた! 全速」

平靖号は、弦を切って放たれた矢のように、水面を滑りだした。

「おお」

虎隊長は、朱盆のようなかおをして、自ら舵器を握っている。船は飛ぶ。

平靖号が走りだしてから、それは正二分ののちのことであった。天地も崩れるような大音響が、それに瞬間先んじて一大火光とともに、平靖号をおそった。

「ああッ!」

「うむ、爆発だ!」

ひゅーと、はげしい風の音とともに、平靖号の真上を、なにものかが走り過ぎた。つづいて、ばらばらがらがらと、さかんに物が横なぐりに、甲板へとんでくる。