Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かやくせん

火薬船

海野 十三

Leggi 火薬船 (かやくせん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 61.552 caratteri · 124 schermate

Aozora Bunko

「そうですとも、それには、あなたに、今つとめているセメント会社をやめてもらって、その代り、私の所有船の船長になってもらいたいのです」

「えっ、セメント会社の社員をやめて、船長になれというんですか」

「私のもうけの二割を、あなたに提供します。数十万フランにはなるでしょう」

「一体その船は、何という船ですか」

「私が買う以前は、平靖号という船名を持っていた中国の貨物船なんです」

勇士の途

平靖号のうえでは、水夫竹見をノーマ号におくりかえして、船長ノルマンの申入れを承諾することに決していながら、なおも議論は、沸騰した。

「ノーマ号に屈服するなんて、なにがなんでも、あまり情けないことです。船長、わが平靖号が日本を出発するときの、あの天をつくような意気は、どこへおとしてしまったんですか」

「かりそめにも、ノールウェーの一汽船のため、あごでつかわれるとは、日本男児のはじです。あとのことはあとのこととして、サイゴンへ入らないうちにノーマ号の中へ斬りこんでは、どうでしょう」

「そうだ。それがいい。平靖号をノーマ号のそばへ持っていって、いきなりぶっつけるのもいいとおもう。竹見のはなしによると、むこうの船は、火薬船だということだから、こっちからぶっつけたとたんに、火薬が爆発して、船長ノルマンはじめ船もろともに、空中へふきあげられてしまう