Classici giapponesi con furigana
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むほうもの
無法者
豊島 与志雄
Leggi 無法者 (むほうもの) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.837 caratteri · 24 schermate
酔っ払うと、つまらないことで、キスしたり、一緒に寝たりする。勿論、嫌いな女は別だ。嫌いでさえなければ、好きでもないのに、変なことになる場合が往々ある。そこで僕は、性的行為を極端に軽蔑するようになった。それは単に粘膜の感覚にすぎないとの、素朴な結論だ。そういう結論、軽蔑の念は、御婦人たちの前で観念的に言い出しても、誤解を招くばかりだから、別な方法を用ゆることにした。その方法というのが、フグ茶とか割烹旅館とか、あんなものになるんだ。」
「然し君、れっきとした御婦人たちを前にして、そんな意思表示なんか、する必要はないじゃないか。」
「必要はないさ。だが、僕は腹を立ててるんだ。女性というものに腹を立てるんだ。その腹癒せに、少しく毒づいてみたいだけさ。」
「すると、なにかばかな目に逢ったというんだね。男というものはそうしたもんだろう。いつもばかな目にばかり逢わされてる。それに腹を立てるなんか、ますますばかだね。」
「ああ大ばかさ。フグでも食いに行こうか。」
「どうせ行くなら、フグ茶にしよう。」
「そんなもの、ありゃあしないよ。それとも、フグの刺身を残しておいて、鯛茶をあつらえ、僕たちで、フグ茶の手調理としゃれてみるか。