Classici giapponesi con furigana
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むせんでんしんのきんじょう
無線電信の近状
寺田 寅彦
Leggi 無線電信の近状 (むせんでんしんのきんじょう) di 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 2176 caratteri · 5 schermate
始めが強く終りが弱く消えてしまう。もしこんな風でなく始終強さの変らぬ規則正しい波を作る事が出来れば種々の便がある。それで近年になって規則正しい波を作る工夫が色々出来た。すなわちアーク灯の陰極になっている炭の棒を不断廻転させ、陽極には金属の棒を用い、これを水素または炭酸瓦斯で包んでなお強い磁力をアークの光部に作用させる。そしてこの陰陽両極の間を適当な電路で接続するとこの電路に規則正しい波が起るというのである。また近頃マルコニ氏はアーク灯などは用いず従来の火花式を少し変更すれば容易に規則正しい波を生ずる事を発明したと伝えられる。
第二に前述の発生器で生じた波動を空中に伝える物は、アンテナと称えて高い柱に張った針金である。従来はこのアンテナより発する電波はいずれの方向にも拡がって行くので一定の目的地の方角のみに送る事は出来難かった。反射鏡など使っても駄目であったが、近頃マルコニが作ったアンテナは従来の物のごとく垂直に立てず却って大部分を水平に張ったもので、これを用うればほとんど一定の方向にのみ波を送る事が出来るそうである。またもう一つの方法はブラウン氏の発明で、これは三本の垂直なアンテナから同時に波を送り、三つの波を互いに干渉させ、その結果ある方向に最も強い波の起るようにしたものである。