Classici giapponesi con furigana
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むだい(いち)
無題(一)
宮本 百合子
Leggi 無題(一) (むだい(いち)) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 20.502 caratteri · 41 schermate
詩「私は知りません、けれ共ローズもそう云っていましたし又外の人の云うのもきいたことがあります『人の心の一番美くしく慾も誉も仇も争もなくなった時は恋した時の心だ』と云ったのを、私も物語で知っています、ほんとうに美くしそうなものです。けれども私は只心で思っている丈ですもの」と云いました。ほんとうに美くしい事をはなすにはふさわしく、美くしい声音で。
女「エエ、エエ、ほんとうに美くしい事ですワ、世の中にこれほど美くしいものは有りませんでしょう。ここにネ若し、或る一人の女が居るんです。その女がね、自分より年下のそれはそれは此の上もない美くしい人をもうたまらないほどに思っていたんですの。けれ共その人はあんまり若すぎました。それだもんでいくらどうしても女の心はわかりませんでした。それで女は死んでしまうほど悶えていたと云う話があるんですの。貴方はどうお思いになるの」少し頭をかかげて熱心に云いました。詩人は一寸困ったと云うような顔をしましたけれ共想像力の強い頭にはすぐうかんだ事がありました。
詩「可愛そうです事。私が若し女だったら、ネ、キットそうするでしょう。あこがれのあるやさしい心を持ったまま自分のすきな海か沼に入って死んでしまいましょう、その前にその男に会ってキッスしてもらってから。