Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ぼんのうひぶんしょ

煩悩秘文書

林 不忘

Leggi 煩悩秘文書 (ぼんのうひぶんしょ) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 86.705 caratteri · 173 schermate

Aozora Bunko

」

「さ、それでございます。名主をはじめ村有志が、たびたび江戸表へ出府して、伝手を求めて訴え出ようとしたのですが、公儀も、この出羽守の乱暴を薄うす承知しておりながら、誰一人、田万里の哀訴を取り上げて老中に取り次ごうとする者のないのは、かの祖父江出羽守というのは、大老中良井氏の縁続きになっておりますので――それで、きゃつ出羽め、菊の間詰めのいわば末席ではありますが、柳営でもなかなか羽振りがよく、皆、大老の気を兼ねて出羽守の言動には御無理ごもっともの一点張り、触らぬ神に崇りなしの扱いだとのこと――出羽守もまた、これをよいことに、田万里の猟くらの惨虐は募る一方でござった――。」

「ふうむ、中良井の髯の塵を払って、幕政の面々、出羽の無道に眼を瞑っておったわけか。」

山奥に住む無力の民は、こうして権勢を被る狂君の蹂躙下に放置されて、まき狩のたびごとに、上は出羽から、下は仲間小者のために、犯される女人、斬り殺されるもの、数知れず――。

そこへ矢つぎ早やに絞るような年貢、納め物の取り立て。

村ぜんたい、すっかり荒らされきって、一家一族は手を引き合って、思いおもいの方角に山を下り、猫の子一ぴき入って残らぬ無人郷。