Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
くまのでるかいこんち
熊の出る開墾地
佐左木 俊郎
Leggi 熊の出る開墾地 (くまのでるかいこんち) di 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.070 caratteri · 31 schermate
なんて毛虫だべ?」
佐平は巡査の背中を視詰めながら、おそるおそる近寄って行った。
「なに、僕の背中に? 取ってくれ取ってくれ!」
若い巡査は、佐平の方へ背中を持って行った。
「こんな、怖ろしい毛虫、私は、おっかなくって、とても取られせん。服をお脱ぎなせえ。」
「そんなことを言わないで、早く取ってくれ、早く。」
「旦那様、服を脱がいん、服を……」
近くにいた誰かがその背後に廻ろうとしたが、巡査は狼狽て制服を脱いだ。
「どこにや? うむ、佐平、何もいないじゃないか?」
若い巡査は、服の上の毛虫を見つけようとしながら言った。
「これが旦那様、私の、嘘の始まりぐらいのところで……」
皆は口から飛び出そうとする笑いを圧し殺して、遠慮勝ちな微笑を投げ合った。巡査は真っ赤になった。「とうとうやられたなあ!」と笑って済ませるには、彼はあまりに若かった。あまりに融通性に乏しかった。
*
開墾地の耕作は容易でなかった。若い荒々しい土は、すぐにも以前に還ろうとするのだった。ただただ土地を、完全に自分達の所有にしてしまえばいいとの考えから、荒皮を引ん剥いたばかりの畑は、他の方を耕しているうちに他の一方が熊笹や野茨や茅に埋められるという有様だった。