Classici giapponesi con furigana
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ねつ
熱
宮本 百合子
Leggi 熱 (ねつ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 2235 caratteri · 5 schermate
なろう事なら、海の荒れで死んだり、汽車にひかれたりしては死にたくないものだ。
そいで又、出来るだけ永い間、世の中に活動して居たい。
何だか世の中が味気なくて早く死んでしまいたいと云って居る人でさえ、いざ死ぬ時が来たと云って大恐悦で、何の悲しみなしに死ぬ人はないだろう。が、悲しみがなくて死ねる人は頭が死んで居るから、悲しくなくて、死ねるのである。
私など、今死ぬなんかと云ったら、どんなにまあ泣く事だろう。
ちょんびりも死にたくなんかない。
私はしたい事が、山ほどある。
私の行末は、明るくて嬉しい事ずくめである。
こんな事は、勿論、まるで雲をつかむ様な空想ではあるが、これから先、いいにしろ、悪いにしろ、どうせぶつかって見なければ分らない事なのだから、実際の私の行末はまっくらな、辛い事ばかりかもしれないけれど、よく想像して居る方が一番いい。
よく想像して力強く□□□□歩いて行くと、その調子で、悪かった筈の事も、よく現れて来まいものでもない。又、大抵そうらしい。
どんなに嬉しい、たのしい世の中でも千年と居るわけには行かない。
とどのどんづまりには、死の神様がいらっしゃる。