Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
もゆるほお
燃ゆる頬・聖家族
堀 辰雄
Leggi 燃ゆる頬・聖家族 (もゆるほお) di 堀 辰雄 (ほりたつお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 71.309 caratteri · 144 schermate
どうかすると彼はそこでそのまま眠ってしまうこともあった。
そんな日のある日、もう客が帰った跡と見えて、その裏庭に面したフレンチ・ドアに叔母がぼんやり凭りかかっているのを見つけると、
「叔母さん」
と彼はその寝椅子の中から声をかけた。
「ここにこうしていますとね、僕はきっとドロシイのことを思い出すんですよ……どうしてかしら?」
叔母さんはまだぼんやりしている。よほどお疲れになったと見える。
「ドロシイは今年は来ていませんの?」彼はうるさく質問するのである。
「ドロシイさんの家は何でも去年カナダへお帰りになったそうよ」
「そうですか。――おや、おや、僕は年頃のドロシイが見たかったんだがなあ……」
……数年前、彼はそのドロシイの隣りの別荘に一夏を暮したことがあった。やはり叔母と一しょに。――その頃ドロシイはまだ七つか八つ位であった。彼はときどきそのドロシイや彼女の小さな妹たちと一しょになって遊んだ。ドロシイは綺麗な女の子で彼女の美しい名前によく似合っていた。日本語も上手だった。しかし彼と話をしているうちに日本語が分らなくなると英語でしゃべった。そうして英語などで人としゃべったことのない彼を一寸黙らせた。