Classici giapponesi con furigana
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ちちすぎやましげまるをかたる
父杉山茂丸を語る
夢野 久作
Leggi 父杉山茂丸を語る (ちちすぎやましげまるをかたる) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.127 caratteri · 25 schermate
顎鬚を綺麗に削り、鼻の下の髭を短かく摘み、白麻の詰襟服で、丸火屋の台ラムプの蔭に座って、白扇を使っている姿が眼に浮かぶ。
或る時、お祖父様の前で、地球に手足の生えた漫画を表紙にした雑誌を拡げて頻りに説明していた。
「この雑誌は丸々珍聞という悪い雑誌ですが、私の悪口が盛んに掲載されるのでこの頃は皆、茂丸珍聞と呼んでおります。私も大分有名になりましたよ」
そうした説明に続いて、伊藤、山県、三井、三菱などいう名が出ていたのを、私は何故という事なしにシッカリと記憶していた。
その中に私の末弟の五郎が生まれると間もなく、お祖父様とお祖母様が東京をお嫌いになって頻りに生れ故郷を恋しがられるので父は閉口したらしく私と三人で九州に別居するように取計らった。一時博多の北船という処に仮寓して後、福岡市の西職人町に借家住居をした。その時にお祖父様は中風に罹られたが、父は度々帰省してお祖父様を見舞い、その都度に、大工を呼んで板塀や窓の模様を変え、右半身の麻痺硬直したお祖父様に適合する便器を作らせ、又はお祖父様の股間にタムシが出来た時に、色々な薬を配合して手ずから洗って上げたりした。