Classici giapponesi con furigana
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ちちすぎやましげまるをかたる
父杉山茂丸を語る
夢野 久作
Leggi 父杉山茂丸を語る (ちちすぎやましげまるをかたる) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.127 caratteri · 25 schermate
といった、いじらしい意味の長文や、
「新聞で見てビックリしました。香奠十円送ります」
という奇特な方や、色々であったが、一番痛快でタタキ付けられたのは敬弔の文字を印刷したカードを二銭の開封にして来た一通であった。この人は日本国中を皆殺しにするつもりで、こんなカードをフンダンに印刷して用意しているのじゃないか知らんと思って茫然となった。
九州で玄洋社葬をして頂くために、東京駅を出発したのは八月二十八日であった。
駅頭まで見送りに来た頭山満先生が、父の遺骨を安置した車の前に立ちながら、見栄も何も構わずに涙をダクダクと流していられるのを見た時に、私は顔を上げ得なかった。
広田弘毅閣下も泣いておられたそうであるが、これは気付かなかった。
「頭山さんが頭山さんが」
と云って、今年六十七になる母親が、国府津附近まで泣き止まなかったのには全く閉口した。慰める言葉が無かった。
父が生前に社会の父であったかドウか私は知らない。けれども生前の父をこれ程までに思って、葬式までして下すった世間の方々が、今からは疑いもなく私の父の死後の父になって下すった訳である。
あらゆる意味に於て不肖の子である私は、父の生前に思わしい孝行を尽し得なかった。